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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI (60)

  • 深町秋生の序二段日記

    いやあ、すごいもんみたなあ。すごいすごい。 もうたくさんあちこちで語られている「ダークナイト」である。今日は映画感想。 熱狂的に支持される一方で、けっこう私の友人知人の間では不評であったりする。たしかにこの作品、欠点が山ほどあるし、この映画の米興行成績がスターウォーズを抜いて、タイタニックにまで迫るというのも不思議だ。有名ブロガーのたけくまさんは「隙がない」とおっしゃっていたが、いやあけっこう隙だらけだと思う。 まずアクションの撮りかたが下手だ。いまいちアクションシーンでなにが起きてるのかわからなくなかったり、レーティングの問題を気にしたのか、直接的な残虐さを必要以上に隠していたように見える。そのぶん爆破はよかったが。暴力グルメも納得の味とはちょっと言いにくい。 さらに物語の横軸を司るヒロインのレイチェルを演じたマギー・ギレンホールがちょっと……。主人公と、熱血検事役のエッカート両方から愛

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    uguisyu 2008/09/01
  • 深町秋生の序二段日記

    http://www.j-cast.com/2008/07/24024020.html(ネットカフェ規制目指す 自民・平沢氏ら議連を発足) 昔、大阪府警のポスターに「覚せい剤を打たずに、ホームランを打とう」という清原を起用した迷ポスターがあって、故中島らもはそれをさんざん馬鹿にしていたのだけれど、たぶんこのネットカフェ規制に動く議員らの活動もなんかジョークすれすれに思えてならない。 犯罪の温床云々というのは建前であって、「ネットなんかやらずにもっと警察族が潤うパチンコという娯楽にまい進していただきたい。青少年のみなさん」というのが音でありましょう。まあ少年はできないわけなんだが。04年の「ビーム国分寺」問題(国分寺の住民がパチンコ店の進出を阻むためにさまざまな住民運動を展開したが、警察がパチンコ店と一体になってあの手この手でホール開設に協力しようとした。でもいい加減費用がかさんでホール側

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    uguisyu 2008/07/27
  • 深町秋生の序二段日記

    「希望(ホープ)。それをけっして忘れちゃいけない」 などと「ショーシャンクの空に」では温かい感動を与えていたダラボン監督だが、やってくれた。 5月公開のキング原作のホラー「ミスト」である。これが当にやばい。さる機会があって見ることができたのだが、ラストは壮絶すぎて開いた口がふさがらなかった。なにを考えているのかと。おそらく今年ナンバー1位に選ぶのではないかと思えるくらい印象が無駄に強かった。 メイン州西部を激しい嵐が襲来。暴風雨によって家の窓ガラスまで破壊されてしまった中年男が、幼い息子を連れてスーパーマーケットへと買い出しにでかける。しかし突如濃密な霧が発生しては、あっという間に街を覆いつくす。主人公ら買い物客と店員はスーパーに閉じこめられてしまう。しかも霧に包まれた外には得体の知れないなにかがうろついているようだ。無理に建物の外へと出て行った者たちは、そのなにかに攻撃されたのか、この

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    uguisyu 2008/05/01
    あとでよむ
  • 深町秋生の序二段日記

    「ノーカントリー」「クローバーフィールド HAKAISHA」そして5月公開の「ミスト」(海外盤DVDにて)を立て続けに見てしまった。 今日は公開されたばかりの「クローバーフィールド HAKAISHA」を紹介。どれも共通するのは「人間には知恵もあるし勇気もあるし愛もある。立派なもんだ。だがな……くたばるときはあっけなくくたばるんだよ!!! みっともなく! あっさりと!! ゴミのように! わーははは!!!」 という作り手の底意地の悪い主張がどれもこめられている。(一番たちが悪いのはフランク・ダラボンの「ミスト」。容易に立ち直れないほどのダメージを観客に与えるのだが後日ゆっくりと紹介)これが最近のハリウッドのトレンドというやつかもしれない。だいたい景気が悪化したり、バブルが崩壊したり、戦争が泥沼化すると、こうした「逆人間賛歌」というニューシネマでカウンターな作品が登場したりする。以下、多少ネタバ

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    uguisyu 2008/04/20
  • 深町秋生の序二段日記

    「テキサス・チェーンソー・ビギニング」に驚いた。すごい作品じゃないか。 前作「テキサス・チェーンソー」が及第点程度だったために、ずっと見るのを忘れていた。だって今度は「レザー・フェイス出生の秘密がついに明らかに」だもん。もう野暮の極み。そんなの別に知りたくもねえよと放置していたのだ。 だがこれがうれしくなるほどサディスティック。病的。なんとも救いようのない内容。もうずっと「そうそう、これこそがテキサスチェーンソー大虐殺だよねえ」とぞくぞくしてしまった。 もうすぐ公開になるアカデミー賞作品賞の「ノーカントリー」の原作「血と暴力の国」(わかりやすいタイトル)を読んでいるけれど、これもまた異様な小説で、私が好きなテキサスのフレーバーがぷんぷん漂ってきて濡れる。 「テキチェン・ビギニング」には、前作に欠けていたサムシングがある。最初から最後まで途切れないアナーキーな磁力である。 人間の自由意志への

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    uguisyu 2008/03/15
    オレもまだ見てない
  • 深町秋生の序二段日記

    今月の映画秘宝でゲラゲラ笑ってしまった。宣伝っす。 07年ベスト&トホホ。1位が「アポカリプト」だったのも嬉しいが、正直なところこの企画でおもしろいのは「トホホ」(最低映画ランキング)のほうだろう。名うての映画好き&映画評論家が繰り出す罵倒&呪詛が大変面白かった。私も参加させていただいた。私の1位は都知事映画のあれである。 ベスト&トホホには多数のマンガ家がイラストを寄せているのだが、残虐ホラーマンガ家の三家礼氏による「アポカリプト」の画が壮絶であった。人間首チョンパで盛り上がるあの映画のハイライトを描いていた。それとヒロモト森一氏が「HOT FUZZ8位は嬉しいが、署名運動なんぞもう遅いんじゃい!」と主役二人にウージャンプ(横っ飛びで二丁拳銃)させて語らせているところがおかしかった。 それとゴジラ特集で、またショートストーリー&コラムを書かせていただいた。内容はゴジラが登場する昭和29

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    uguisyu 2008/01/24
  • 深町秋生の序二段日記

    http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_7c8a.html(たけくまメモ 川内康範先生、首相官邸へ) いやあおもしろい。川内先生からやはり目が離せない。リアル黒幕さんにしてリアル至誠の人である。先日も「トリビアの泉」に登場してらっしゃったが、いちいち言葉を発するたびに、視聴者に緊張を強いるような効果音が用いられて、その大物ぶりを茶化されていたのがおかしかった。87歳になられても、シャツのボタンを開けて、ちらりと胸元の素肌を見せながらタバコを悠々とふかす姿は色気たっぷりであった。 川内先生の数ある伝説のなかで一番好きなのは、あの80年代最大の怪人「べたら死ぬで」のかい人21面相と対決したことだ。 戦後犯罪史最大の闇であるグリコ・森永事件で、全国の企業や消費者やメディアを恐怖と熱狂の渦に巻き込んだかい人21面相だが、けっこう多弁

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    uguisyu 2007/12/28
  • 深町秋生の序二段日記

    12月上旬に姫路まで行ってきた。森達也氏の映画作品&講演目当て。 森氏といえば左派の売れっ子評論家という位置づけがなされているような気がする。まあ確かに死刑反対、反体制、反戦の姿勢を貫いていることもあって、そう思われるのも仕方ないかもしれないが、その一方で新右翼の鈴木邦男とを出したり、一水会の代表と息の合った対談をしたりと一筋縄ではいかない面も見せている。 しかしこの人のスタンスはわりあいはっきりしている。それは社会が普段目をつむってごまかしているところを追っかけるという「不都合な真実の追求」、それに白黒はっきりつけない「曖昧への固執」の二つである。(とくに後者はマイケル・ムーアとはっきり異なる点だ)ちなみに「不都合な真実」といえばアル・ゴアがいるけど、私は彼が嫌いである。マリファナ狂いのセガレや言論弾圧を計った女房の存在のほうがよほど不都合な真実だ。 彼が扱ったのは、羊のようにか弱いオ

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    uguisyu 2007/12/28
  • 深町秋生の序二段日記

    で、仙台で遊んできた。 その際にリッチモンドホテル(旧ロイネットホテル。少し高めのビジネスホテル)に泊まったら、なんと新春に山形駅近くでもオープンするらしい。 「ええ!」と驚きましたね。来年には同じくビジネスホテルチェーンのコンフォートホテルもオープンするというのに。 山形駅周辺では激烈なホテル戦争が繰り広げられている。メトロポリタン、国際ホテル、ホテルキャッスル、ワシントンといった古株のシティホテル。それに東横イン、ルートイン、スーパーホテルといったビジネスホテルのチェーン店。さらに山形で独自に経営しているビジネスホテルもごろごろしている。ここ10年で急激に増えた。 なぜこんなにホテルがあるんだろうと不思議に思っていた。そしてさらにまた2つも開店予定である。正直なところ、ドキュメンタリー映画祭をやっているときはきれいに埋まるが、山形自体はさほど観光資源のある土地ではない。温泉はいっぱいあ

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    uguisyu 2007/12/08
  • 深町秋生の序二段日記

    昭和30年代が好きだ。 なぜならそこにあるのは混沌と暗黒の世界。右翼はいつ起きるかわからない革命に怯えて政治家や出版社を襲い、左翼は大勢で道端や国会や大学で暴れまくった。長嶋が天皇の前でホームランを打っていた頃に、熊の漁民は有機水銀たっぷりの魚をべて苦悶していた。正義のヒーロー力道山はドラッグと酒にトチ狂い、目の前にあるものすべてをぶん殴った。 高度成長期の東京はオリンピックに向けて大工事。騒音と埃と神風トラック、神風タクシーが行きかうやかましい街だった。増える車の台数に道がおっつかず、そこいらで大渋滞が起きていた。環境保護という概念は確立されてはいないために、煙突からは有害な黒い煙がもくもくと吐かれ、東京湾には得体の知れない物質の混じった廃液が垂れ流し。 輸送に明け暮れる国鉄は鶴見と三河島と宇和島で大事故を起こし、100人単位で乗客をあの世に送った。戦争の苦しみを知っていた規律正しい

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    uguisyu 2007/11/21
  • 深町秋生の序二段日記

    いやあ、面白かった。 短く感想。亀田次男をまったく評価していなかったけれど、ちょっとだけ私の中では株が上がった。相当な練習を積んでいたのは間違いないだろう。内藤にテンプルのあたりをさんざんぶっ叩かれたように見えたが、まったく揺るがないところに不気味さを感じた。若い選手らしい無尽蔵なスタミナも大したものだと素直に感心した。 またハートの強さもかなりのものを感じる。単に口だけ野郎だと思っていたが、あれだけの大舞台で最後の最後まで不遜でコッキー(生意気)なヤングファイターであり続けたところに素質を感じた。どこか気弱さが滲み出る長男と違って、ちゃんと技術を身につければなかなかの選手に仕上がるかもしれないとも思った。かなりパンチをもらっていたと思うが、まったく腫れあがらない顔も謎。なんにしても身体的にはタフにできているのだろう。 とはいえ内藤の完勝。それは揺るがない。TBS実況&解説陣の極端な偏りぶ

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    uguisyu 2007/10/12
    大毅勝ったらおもしょかったのになあ
  • 深町秋生の新人日記 - perfume異常高騰

    http://page5.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e70904198 Perfume東京ライブのチケット。ヤフオクが大変熱いことになってます。 なんだ……この値段は……。 追記。6時間経過して、さらに高騰。最終的にいくらになることやら……ローリングストーンズかマイク・タイソン並みになってきましたね。♪ぜったい故障だ〜、てゆうかありえな〜い。

    深町秋生の新人日記 - perfume異常高騰
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    uguisyu 2007/10/10
  • 深町秋生の序二段日記

    シグルイの9巻が発売された。ちょっとだけネタバレあります。 今回、牛股師範の活躍などが痺れるところだが(カラスが舞い飛び、屍肉だらけの決闘場のなかで仁王立ちする牛股のかっこいいこと!)、今回もひとかどの人物がすっと現れては、あっという間にぶっ殺されるところに興奮してしまった。もうあれはシグルイ芸と呼ぶべきすばらしい仕事だ。 不逞な輩を呼び止める掛川の侠客、虎眼流の内弟子たち、濃尾三人衆、数馬兵馬などなど。男気溢れ、度胸満点、魅力的な人物が、あっという間に血とモツを撒き散らしてしまうのだからすごい。もう少し、この人たちの活躍が見たかったなあと思いながらも、速攻で幕を下ろしてしまう残酷さがすがすがしい。「いつだれが死んでもおかしくはない」という緊張感が作品中にみなぎっている。 これはホラーMに連載されていた三家礼の傑作「ゾンビ屋れい子」でも感じたものだった。後半はそうでもなかったが、前半はと

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    uguisyu 2007/08/31
  • 深町秋生の序二段日記

    あの名古屋の殺人事件にゾクっときてしまった。加害者がケータイサイトで知り合ったというやつ。あれはペッパーランチ事件と同様に背筋が凍った。 去年あたりから、心が寒くなるような犯罪が目白押しだ。過去と比べても、こんなに心が寒くなるようなことはない。昔だってヤバい犯罪はたくさんあったが、昔と今とでは犯罪の質がなんか違うのである。なにか末期的な感じがする。 去年起きた秋田の連続幼児殺人事件。それにペッパーランチ事件、そして今回のケータイサイト「闇の職業安定所」事件。この3つに強烈な寒さを感じた。その寒さの正体がよくわからなかったのだが、最近になってようやくわかった。 この3つの事件に共通するものとして、加害者らの理解しがたいズサンさというものがある。秋田の鈴香容疑者にしても、ペッパーランチの非道店長にしても、今回の3人の犯罪者にしても、あまりの計画性のなさに愕然とさせられる。名古屋の場合などは、人

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    uguisyu 2007/08/29
  • 深町秋生の序二段日記

    雑記。たまに県警の県民向け注意喚起サイトをのぞく。これがけっこういい味だしている。音楽ライターの山崎智之氏がよくやるネタなんだけど。 http://www.pref.yamagata.jp/m/police/fushinsha/20070704a.html(山形県庁 子どもを狙った不審者情報) 「お金くっさげ今からどっかさ行がねが?」か……。「くっさげ」というのが庄内弁らしくていい。あとこういうのもある。 http://www.pref.yamagata.jp/m/police/woman/(女性のみなさん気をつけて!) お尻をさわられる、首を絞められるというのはわかるが、携帯電話で写真を撮られるというのはどうなんだろう。ミニにタコ。 http://www.pref.yamagata.jp/m/police/kinkyu/(緊急事件手配) どの項目にもエクスクラメーションマークがついていて

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    uguisyu 2007/08/13
    早見純はナツ100に入れたい
  • いじめて珠代くん。 - 深町秋生の序二段日記

    丸川珠代がすごい! ホント。 普段決して意見の合うことのないマトモ亭さん(id:throwS)とも今回ばかりは意気投合。彼女を見て思い出すのは、吉田戦車のギャグ漫画の金字塔「いじめてくん」である。 いじめてくんは某国が生み出した恐るべき戦争兵器であり、どんなに理性的で徳の高い人物であっても内なる嗜虐心を刺激され、ついついこのいじめてくんをいじめてしまうのだ。殴る蹴るの暴力をふるうと、いじめてくんは大爆発を起こす。恐ろしい破壊兵器である。 丸川は自民党が生み出した凶悪な兵器なのではないかとさえ思う。丸川をとりまく光景も異常なレベルに達している。週刊現代は「不倫」「強姦AV」などと煽情的にも程がある見出しで男遍歴を暴き、彼女を応援する国会議員もこのように彼女をいじめまくっている。 http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070719-OHT1T0008

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    uguisyu 2007/07/21
  • 深町秋生の序二段日記

    年金には深い深い絶望を覚える。 なんてのはまあありきたりな意見だが、政府の対応とも、「国民は、国民は」と糾弾するメディアともはっきりとしたズレを感じる。「膿を出せ、キチっとしろ、改革しろ」という怒りすらない。もっと暗い絶望である。 20代の50%が国民年金を払ってないらしい。さもありなん。できうることならば私も払いたくはない。老後など知らん。 ……と言うといかにも若者的な刹那主義者の主張のように思えるが、現実に日的経営というやつが崩れ、成果主義だの一年ごとの契約だのと、5年先の未来さえまったく見えてこないというのに、老後のことなど考えられるはずもない。35歳以下の人間は「どうせもらえない」という考えが浸透しているように思える。「きちんと納めていれば、安心して国が年金をくれる」と考えているやつはまあいない。 そもそも国民年金の場合65歳でなんかもらえない。70歳でもらえれば奇跡と呼べるだろ

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    uguisyu 2007/07/11
  • 深町秋生の序二段日記

    純度100%のSM変態なんだなあ。すごいぞギブソン。 メル・ギブソン監督のどぢんアクション「アポカリプト」を見て、つくづくそう思った。先日見た「ゾディアック」同様に、めちゃくちゃな鬼傑作であった。今年も洋画はかなりすごいことになっている。ネタバレ上等で書きます。 町山智浩氏をして「娯楽は100点 でも思想は0点」と言わしめた超問題作であり、たしかにマヤ文明に対する歴史解釈は素人の私でも変だとわかる(日歴史修正主義がどうのとか、そういうのが当に瑣末に思えるほど、豪快大名舟盛りかつ男前な解釈を披露)が、これはもうメルの脳内ファンタジー物語だとわりきってしまえば、これほどごきげんなエンターテイメントはない。お子様ランチみたいな安全安心演出ばかりのハリウッド映画で、ガツンとアダルティで野郎ダイナミズムに溢れ、現代人にはショッキングなほど野蛮&残酷な暴力が展開される。暴力グルメの私もうなる3つ

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    uguisyu 2007/07/02
  • ゾディアックと形のない魔物 - 深町秋生の序二段日記

    「ゾディアック」は今年一番の傑作だと思った。今日は映画評。 2時間30分を超える長尺。ビターすぎるオチ。ヒーロー不在。おそらく興行としては失敗するであろう。しかし歴史的猟奇事件を通して、アメリカがもっとも狂っていた10年がさまざまな小道具や音楽や何気ない一言で鮮烈に描かれる。 エンターテイメントというよりも、映像の間からにじみ出ててくる人間たちの狂気や情景の文学的な美しさ(牧歌的なダムをバックに、黒頭巾コスプレで肥り気味の犯人がぬっと現れ、カップルを刃物でぶっ殺すシーンが間抜けかつオフビートでなんともいえない)は、多くの人が取り上げたとおり、映画「殺人の追憶」を想わせる。 小説ではエルロイやデイヴィッド・ピースが浮かんだが、ハリウッドの文脈から外れるほど普通なキャラクターの人間達(いわばクドカン作品とは正反対といえるほど特別な個性はない)がゾディアック事件という魔物の胃袋に呑みこまれていく

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    uguisyu 2007/06/25
  • B級ライセンス伸二 - 深町秋生の序二段日記

    [rakuten:book:12051994:detail] 平松伸二の新刊「外道坊」でとにかく脱力してしまった。今日はマンガ評。 平松伸二といえば、団塊ジュニア世代を震え上がらせた情念と暴力のマンガ家であった。そのノリは往年のタイガー・ジェット・シンやブロディのような「ひたすらおっかないマンガを描く人」として泣く子も黙る存在であった。 物語は馬鹿でもわかる勧善懲悪。「ものすごい悪いやつらをひたすら処刑!!」とブラッカイマーやジョエル・シルバーもひれ伏すハイパーコンセプト。「この、ド外道〜!」と叫ばせてマグナムで悪人を吹っ飛ばすドーベルマン刑事や「地獄に堕ちろ〜」と自転車のスポークで悪党の首を貫く「ブラックエンジェルス」を子どもの頃は震えながら読んだものだ。 真骨頂はとにかく悪党の鬼畜描写にあった。いつも当にブレーキのない悪党ばかりが登場していたものだった。善良そうなカップルが登場すれば

    B級ライセンス伸二 - 深町秋生の序二段日記
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    uguisyu 2007/06/02