4月に入ると、将棋界も新年度となる。この4月から棋士となるのは、2022年度後期三段リーグを抜けた3人。この期は例年にない、まさに死闘と言うべきリーグだった。 三段リーグは年2回。基本は上位2人が昇段して棋士になれる規定だが、今期の3人とは、C級2組に上がった2人のほかに、次点2つでフリークラスの四段となった柵木(ませぎ)幹太四段がいるからである。 半年で18局の最終局を迎えた時点で、12勝5敗が8人並ぶという大混戦。もちろんこの時点で昇段者は決まっていない。 一位で抜け出したのは、東京都出身、戸辺誠七段門下の小山直希四段(23)。最終日は2連勝して、棋士の座をつかんだ。実際の師匠は指導棋士の飯島篤也五段で、自分の教室で強くなった子供がプロ志望の場合、知り合いの棋士を師匠として紹介するケースは多い。23歳だが、奨励会には10年在籍している。 次が兵庫県西宮市出身、小林健二九段門下の、森本才
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