戦後70年を迎えた今年夏、米国人作家スーザン・サザードさん(59)が被爆者の生涯や被爆地長崎の姿を描いたノンフィクション「NAGASAKI―LIFE AFTER NUCLEAR WAR(長崎―核戦争後の生活)」が、米国で出版された。原爆を正当化する考えが根強い米国だが、新聞の書評が好評価を示すなど注目を集めている。 【関連】「原爆が人生観変えた」ノーベル賞・下村氏 ニューヨーク・タイムズ紙は「(原爆による)この虐殺を忘れることは被害者への冒涜(ぼうとく)。(この本は)再びこのような惨事が起きないための一助となる」と記した。ロサンゼルス・タイムズ紙も「この本を読むことは核兵器を使用したわが国(米国)の道徳的な難問を解くかぎになる。この重要な本を多くの人に読んでもらうことが私たちの希望だ」と評した。 サザードさんによると、核保有国の米国では原爆投下を決断するまでの歴史的過程などについての著書