アップロードの楽しさを教えるブラジルの教育 尾原 和啓(以下、尾原):実は、ネットの黎明期を知っている人ほど、インターネットのいちばんの不幸は、ダウンロードするほうが楽すぎたことだと言うんです。インターネット以前のパソコン通信時代からやっている人間は、ダウンロードしたくても、そもそも情報がなかったので、まず自分からアップロードする必要があった。 それに、いまみたいに簡単に検索できるグーグルのようなものもなかったから、自分で発信する人には、「おもろいこと発信しているやん、たぶんこれも好きやで」と教えてくれる人がいた。つまり、発信する人の熱量によって情報が集まってくる経験を、古くからネットに入り浸っていた人ほどしているんです。 ところが、インターネットが普及してから入ってきた人たちは、すでにネット中にあふれていた情報をダウンロードするだけで楽しめた。あまりにダウンロードが楽になってしまったので
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