昭和30年(1955年)7月28日、三重県津市でのこと。橋北中学校の生徒たちが安濃川河口近くの海(通称中河原海岸)で水泳訓練をしていたところ、女生徒たちが一斉に溺れ始めた。救助活動が行われたが、多くの女生徒が犠牲になった。 【写真】閲覧注意…『進撃の巨人』の元ネタになったとも言われる衝撃事件 この水難事故から生き残った一人が言うには、「あの日、溺れ、海中でもがきながら、もんぺを履き、頭巾をぐっしょりと濡らした女性たちがたくさんおり、こっちへおいでと招いていた光景を見た」という。 実はこの事件のちょうど10年前、昭和20年7月28日、津市は五度目の空襲を受け、市街地のほとんどが壊滅した。その時、逃げ場を失った人々が津警察署の地下室に逃げ込んだが、この人々も蒸し焼きにされて死んでしまった。 そして犠牲になった人々は安濃川の河口付近に葬られた。そのため、あの海に現れた亡霊は空襲の犠牲になった人々