■経済・金融制裁で一時は大暴落したが… ロシアがウクライナに侵攻してすでに5カ月近くの月日が経過した。この間、欧米を中心とする国際社会はロシアに対して経済・金融制裁を矢継ぎ早に強化した。この事態を受けてロシアの通貨ルーブルは一時大暴落となったが、現在では「V字回復」を果たし、対ドルレートは侵攻前の水準よりも高くなっている(図表1)。 【画像】EUからロシア向けの輸出数量。ロシア国内では深刻なモノ不足が進んでいるとみられる。 対円レートでは、この春に急速に進んだ円安のため、ルーブルは対ドルレート以上に水準を切り上げた。一時、ルーブルよりも弱い円というフレーズがウェブメディアで盛んに叫ばれていたが、その解釈には慎重を期する必要があるものの、ルーブルの対円レートがウクライナ侵攻前に比べるとかなり高くなったことは確かである。 とはいえ、ロシア当局が発表する経済データからは、ロシアの景気が急速に悪化