人に舐められる事が多い。 べつに尊敬される程のじんぶつではない。 でも、 それにしてもと思うことがたまにある。 デビュー初日から。 高校卒業後、上京し寮生活のスタート。 皆、社会人デビューしようとかっこつけるのに必死だ。 上京日は、会社から指定されていた。 横浜市営地下鉄のとある駅。 田舎者が人事課の人と共に、40名ほど駅に雁首を並べていた。 今では考えられないが、自動改札の通り方の指導がはじまった。 「素早く通って下さいね」 筋金入りの田舎ものが、吸い込まれる切符に焦り キャーキャー騒ぎながら心臓バクバクで改札を通った。 今想像するだけで、恥ずかしい光景。 寮に着きそれぞれ荷解きをした。 夜になり、田舎から今日上京して来た新入生が一階の食堂に集めらる。 先輩や寮の管理人さんから言われる心構えを、神妙な面持ちで聞く。 その後、食事の配膳方法が説明された。 朝の食パンは二枚までとか、順番を守