福島県双葉町では3月下旬に行われる聖火リレーに向けて、沿道の整備が続いている。 だが地元の人々は、うわべだけ飾り立てても復興には程遠いと話す。双葉町に立地する福島第1原発では依然廃炉作業が続いている。 大沼勇治さんは原発事故で避難した。 大沼さんは、町が政府による「偽りの復興PR」に利用されていると感じている。 「五輪のためだけに避難指示を解除したり、道がボロボロのところを整備しているだけ。 町民目線では全然復興していない、言葉だけの復興だ。逆に沿岸部の方は(除染廃棄物の入った)フレコンバッグや、家屋を解体したごみが積まれているので、逆じゃないかな、と。そんなところに避難指示解除して帰還させようとするのがちょっと疑問です。」 新型コロナウイルスの感染が世界に拡大し、東京五輪の開催を危ぶむ声も出ている。日本政府は、大会に影響はないという立場を崩していない。 だが大沼さんにとって問題は、長引く