「経済成長」幻想が日本を滅ぼす! 人口減少社会を「希望」に変えていく確かな方法 もう過去の“成功体験”は捨てよ 文/広井良典(京都大学こころの未来研究センター教授) かつて70年代後半に、当時のアイドル歌手だった太田裕美の「木綿のハンカチーフ」という曲が大ヒットしたことがある。と言っても、最近の学生にこの話をしてもまったく通じず、彼らにこの話をするときは“今でいうとAKBどころじゃないほど人気があった太田裕美という歌手がいて……”といった説明をしなければいけないのだが。 この曲は、「東へと向かう列車」――この“東”はもちろん東京を暗に指している――に乗って大都会に出ていった若い男性と、地元に残った恋人の女性との間のやりとりが歌詞になっており、男性は後半で東京の暮らしが楽しくて帰れないと言い、“涙ふく木綿のハンカチーフください”という女性の言葉で終わる内容となっている。 ここで「木綿のハンカ
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