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ブックマーク / www.kotono8.com (14)

  • 虚構が真実味を生む。近松門左衛門の創作論「虚実皮膜」[絵文録ことのは]2004/06/27

    人形浄瑠璃・歌舞伎の脚作者である近松門左衛門(1653~1724)の芸術論として有名なのが「虚実皮膜(ひにく)」の論である。これは「創作においては、事実を完全に描写するのではなく、多少事実と外れるところがミソ」という話なのだが、ネット上ではなかなかその解説が見当たらなかった。 この近松の話は、浄瑠璃だけではなく、一般の創作や表現活動で(つまり音楽イラストなどでも)非常に参考になるものだろうと思うので、ここに虚実皮膜論に関する部分を全部現代語訳して公開したい。 ※出典:『難波土産』三木貞成著、元文三(1738)年 このの「発端」に、穂積以貫が筆録した近松の言葉が掲載されている。 底として武井協三編『近松門左衛門』(江戸人物讀・ぺりかん社)を参照した。 以前、わたしが近松のところに訪れていたころ、近松はこんなことを言っていました。 ■1:情 総じて、浄瑠璃は人形にかかっている、という

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    urahayate 2013/09/25
  • 音楽業界に辞めてもらいたい、いくつかの売り方[絵文録ことのは]2012/06/27

    ダウンロード違法化などの問題で音楽産業・音楽業界のあり方が逆に問われる状況になっているが、今回は個人的に「こういう売り方はやめてほしい」と常々思っていることをいくつか挙げてみたい。これは、周辺的にではあるがアーティストの公式ファンクラブに関わった経験とそのとき観察したことに基づいての思いである。特にここ10年足らずの「CDが売れなくなってきた」時代においてレコード会社としてはやむなく選んだ戦略について、それがまたファンを離れさせる原因にもなっていると感じている。 以下、特に大手レコード会社の方向性としてよく見られるものである。もちろん、「いい音楽をリスナーに届けたい」という思いはすべての業界人に共通しているだろう。ただ、マネタイズの方法に難があるということは伝えたい。 ベスト盤を頻発しすぎ シングル盤とLPアルバムが完全に別のものだったアナログレコードの時代には、アルバムはコンセプトを持っ

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    urahayate 2012/06/28
  • 制服向上委員会の「フジロック狂言」始末[絵文録ことのは]2011/07/21

    最近、反原発を前面に押し出すことでプロモーションしているアイドルグループ「制服向上委員会」が、7月20日、メンバー公式ツイッターと公式ブログで「フジロックのスポンサーのひとつである大手企業の反対により「ステージ上で脱原発の歌は歌えない」との事で、出演出来なくなってしまいました。」と発表。 ネット上ではこの情報をもとにフジロックや「大手企業」、あるいはロックそのものを批判する論調も見られたが、一方で「制服向上委員会の言うことは間に受けない派」(宗像明将さんなど)をはじめとして、そもそもの発言の信憑性を疑う声も上がっていた。 結局のところ、そもそも制服向上委員会がフジロックに出演する話そのものが疑わしいというのがオチであるようだが、その顛末をとりあえずまとめておく。 制服向上委員会&橋美香発言 制服向上委員会の会長・橋美香さんの問題のツイート。 フジロックに出演が決定していました。ですが、

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    urahayate 2011/07/21
  • 石原慎太郎支持者の都内分布を地図化してみた[絵文録ことのは]2011/05/04

    私は常々公言しているとおり、石原慎太郎4選で心から失望した人間である。今まで一度も石原に投じたことはなく、常に石原の対立候補に投じてきた。今回の都知事選では、石原は最初に消去したものの、東国原・ワタミとも消去の対象となり、結果として石原を下ろす結果にならなかったのが悔やまれる。 もっとも、石原支持は特に年齢が高くなるにつれて「盤石」の域に達していることも実感していた。 この都知事選について、遅ればせながら「石原支持」声なき声の260万票を読み解く - 話の栞というブログ記事があることを知った。ここでは「各自治体ごとの石原票をそれぞれの総投票者数で割った数字」が一覧にされている。そこで、その数字を実際に地図で色分けしてみた。 石原慎太郎得票率色分け図 白地図の出典は「テクノコ」の都道府県コード13,特別区,東京都区市町村白地図イラスト,無料白地図。なお、島嶼部は白地図にないこと、人口的に大勢

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    urahayate 2011/05/05
  • 新型インフルエンザ「A/H1N1」対策完全マニュアル[絵文録ことのは]2009/05/18

    「新型インフルエンザ(ブタ由来インフルエンザA/H1N1)」がついに日に上陸した(海外に出たことのない患者が出現した、つまり日国内で感染があった)。これを書いている5月18日0時の時点では兵庫県・大阪府に限られているが、爆発的に感染者数が増えており、全国に広まるのも時間の問題だろう。 そこで、パニックに陥ることなく、適切な行動をとれるよう(そして必要のない行動・必要のない購入をしないよう)、実用的かつ必要充分な対策マニュアルを作成しておくこととした。なお、この文章は医師のチェックを受けている。 この記事は「厚生労働省:健康:新型インフルエンザ対策関連情報」「感染症情報センター<新型インフルエンザ(A/H1N1)>」など、公的なガイドラインに基づき、現時点での行動に必要なことを現場の医師の意見を聞きながら抽出したものである。「あとで読む」ではなく、「今すぐ実行」をおすすめする。 なにしろ

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    urahayate 2009/05/18
  • 結核経験者から見たハリセンボン箕輪はるかの結核感染[絵文録ことのは]2009/04/08

    ハリセンボン箕輪はるかさんが肺結核に感染しており、しばらく入院・休養することが報じられた。 わたし自身が結核によって入院加療を行なった経験からすると、病気そのものもつらいが、それ以上に周囲から隔離されること、そして、一般的な結核への無知からくる不用意な言動が一番つらかった。わたしの場合は今年3月の診断によって、投薬期間終了後2年の観察期間も終了し、保健所にも報告完了しているが、完治と認められるまでは非常に長く感じた。 箕輪さんには、完全に治癒するまで薬だけは絶対に欠かさず飲んで、一刻も早く復帰できるようになってほしいと思う。 結核にかかって最もつらいのは、病気そのものというより、周囲の目である。「感染源」として排除・排斥されることがもっとも精神的ダメージとなる。だから、報道なども慎重に行なってほしい。間違っても「感染パニック」などという言葉は使ってほしくない。 以下、この件について詳細に述

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    urahayate 2009/04/08
  • ハローバイバイ・関暁夫の都市伝説2がオウム真理教とシンクロ[絵文録ことのは]2008/08/04

    (8/4夜追記)この記事では、オウムからの引用と関暁夫氏からの引用を並べて示しています。これは、「単にネタが同じ」というだけではなく、文章表現そのもの、また、これらの陰謀論を提示して誘導する結論「反米・日独立」という煽動のやり方まで似ているという事実を示したいと考えるからです。(追記終了) (こんなものを書くより先に書くものがあるだろうと言いたい方へ。現在執筆中ですのでお待ちください) オウム真理教の陰謀論と「反A」政策 かつてオウム真理教は1994年6月に「省庁制」を採用した。これは経理部門を大蔵省、医療部門を治療省、法務部門を法務省などと言い換え、疑似国家的な体制を整えたものであった。このとき、神聖法皇(しんせいほうこう)・麻原彰晃の最高参与として機能したのが法皇官房(ほうこうかんぼう)であった。名目上の法皇官房長官は麻原三女ウマー・パールヴァティー・アーチャリー正大師であったが、実

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    urahayate 2008/08/07
  • ケータイ文化圏とネット文化圏の深い溝 [絵文録ことのは]2006/10/25

    主にPCを使ってウェブサイトを閲覧している人と、主にケータイを使っていてPCは全く(またはほとんど)使わない人では、たとえ同じページを見ていても、まったく行動や思考形態が違う。「ケータイ族」という言葉もあるが、ネットでの常識はケータイの人たちに通じず、ケータイの常識をネットばかりの人は理解していない。 入院中、ケータイしか使えない状況で4か月を過ごし、強制的に「ケータイ族」にならざるを得なかったのだが、そこで「ケータイ文化圏」と「ネット文化圏」の違いがわかってきたように思う。 ■ネットユーザーは実は特殊な人種 このブログを見ているような人は、おそらく、PCからアクセスして、ブラウザでウェブサイトを閲覧し、Yahoo!Googleを使って検索して自分で調べ物をできる人たちだろうと思う。そして、それくらいのことは当たり前にできることだと思っているかもしれない。 しかし、そういった人たちは、実

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    urahayate 2006/10/25
  • 「引用」は無断でやるのが当たり前 [絵文録ことのは]2003/12/12

    よく「無断引用禁止」等々と書かれていますが、引用は無断でするものである、と著作権法にちゃんと書いてあります。新聞社などが無断引用禁止と主張するのは「法を逸脱」しています。 「あそびをせんとやうまれけむ」の「無断引用お断り」(2003.12.11)記事に 引用ってのはもともと無断でしていい範囲のモノとあるのは、まさにそのとおりです。 これについては、『クリエーター・編集者のための引用ハンドブック』(ユニ知的所有権ブックス、谷井精之助・北村行夫・宮田昇・豊田きいち・原田文夫、¥1,900)というが非常に参考になります。 このは著作権の専門家の方々が実務的な経験を踏まえて書かれたもので、実際に出版業界などではこれが基となります。 内容(「BOOK」データベースより) 「無断引用」「引用の許可をください」という無知ゆえの珍妙な表現が後をたたない。「引用」とは、要件を適法に満たすことで他人の著

  • 自民党 第3回「メルマガ/ブログ作者との懇談会」レポ2――10の質疑応答[絵文録ことのは]2006/03/08

    平成18年3月7日18:30~20:00に永田町・自民党部で開かれた第3回「メルマガ/ブログ作者との懇談会」に参加してきました。今回のテーマは「新憲法草案について」、メインとなるのは新憲法起草委員会事務局次長(要するに新憲法の自民党草案をまとめた人といってもいい)の舛添要一議員、そして広報部副部長・世耕弘成議員で、ブロガー・メルマガ作者のほうは26名(ガ島さん欠席)となってます。 とりあえずは現場でメモしたものをそのまま転記します。正確なテープ起こしじゃないので、これをもとに論じる場合は、発言者の意図を正確に伝えていない可能性があることをご了承ください。 レポート第2部は懇談ということで、参加したメルマガ/ブログ作者が質問して舛添議員が答えた内容です。 参加者の方で、これは修正すべしという部分がありましたらご指摘ください。可能な限り修正していきますので。 また、レポート第1部の内容を

  • 「きっこの日記」についての松永の分析のまとめ[絵文録ことのは]2006/03/02

    どうも長文かつパスティーシュ文体だと論点を読解できない人たちがいるようなので、連載の内容をごく簡単にまとめなおしておく。一部、当初と考えが変わったところなどは追記している。 というのは、サンデー毎日での記載がかなり気に入らなかったからだ。自分の言ったことがほとんど反映されていない。まあ週刊誌記事的にはああいうキャラでないと困るのだろうというのは理解できる。ふだんならちょっとぐらい違ってもそう言ったということにしておくところだ。しかし、今は実害がありそうなので、きちんと述べておく。 ■前提 当に理解力がない人が多いので補記するが、一連の分析は「5年分の『きっこの日記』を通読すると何が読み取れるか」ということをまとめただけであって、それ以上でもそれ以下でもない。単に文献調査しただけのことであって、それが事実と合致しているか否かなどの検証には及んでいない。また、「きっこの日記」内から読み取れる

  • 「きっこの日記」は要するにどんなサイトなのか(きっこの日記検証3)[絵文録ことのは]2006/02/08

    三回にわたってきっこネタばかり続くことになるワケだけど、興味のない人にはつまらないだろうから申し訳ないと思う。でも、やっぱり結論までしっかりまとめておかないと、どうしてもリトル中途半端になってしまう。だから、GREP検索をかけてみたら、2002年1月10日から2005年末までにきっこは実に106回ビックルを飲んでいるという事実がわかって思わずビックルを飲み干してしまったなんていうアサマシリンク付きミニ情報をさりげなく織り込みつつ、そろそろまとめにかかろうなんて思ってるワケだ。しかも、サイバーファーム問題でまたちょっと火がつきかけてるみたいだし(ちなみに、この件についてきっこがうまく断定を避けて書いてるのは間違いないのだよな)。 で、今回のネタの前振りのためにちょっと昔話を振ってみたいと思うワケだけど、2003年ごろ、ブログが普及し始めた時期には「ブログの定義って何?」みたいな話題がブログ界

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    urahayate 2006/02/08
  • 「きっこの日記」5年分から読み取れる「きっこの特徴」(きっこの日記検証2)[絵文録ことのは]2006/02/01

    前回の記事では「横山希美子って人は実在してて、しかも彼女が日記で言ってるプロフィールは多分文字通りに受け取っていい」って話を書いた。それは、開始当初から今までずっと文体とキャラクターの一貫性があったからだ。 先に断っておくけど、ここで書いてることは別に何か秘密の話なんかじゃない。すべて「きっこの日記」から読み取れることだけを書いてる。だから、フルネームとか地名とか、きっこ自身が明らかにしてることばかりだ。それに、プライバシーを暴くのが目的じゃなくて、「架空の人間じゃないか」と言われた人が実は実在しますよ、と、人の記述をもとに主張してみただけのこと。もしそれが何か「プライバシーの暴露」みたいに見えるのだとしたら、それは単に「きっこの日記を読んだことがない」というだけの話なんじゃないかな、なんて思う今日この頃、皆さんほんとに「きっこ」には興味津々なんですね(笑) ‥‥そんなワケで、MAXの曲

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    urahayate 2006/02/01
  • 「きっこの日記」五年分すべてを通読してわかった。きっこの正体(きっこの日記検証1)[絵文録ことのは]2006/01/31

    去年末から話題のサイトといえば「きっこの日記」をおいて他にはないだろう。そう、MAXファンのヘアメークの日記でありながら、「構造計算偽造」問題に絡んで「スクープ」ともいえるネタを公開したことでネット内の関心を集め、ジャーナリストにも「こいつ何者だ?」と言わせ、さらには民主党議員まで引っ張り出してきたっていうスゴいサイトだ。中には「これはスクープを公開するために匿名の架空の日記で出しておいて、それをマッチポンプ的に報道するための偽装サイト。きっこというのは複数の可能性もある」なんていう陰謀論まで飛び出す始末。でも、おれのポリシーは「原典に当たれ」ってのはご存じの方も多いだろう。きっこ=横山希美子さんのことを知りたかったら、きっこの日記を全部読むことからはじめなきゃ、と思って開いてみたら、実に5年分もあって、しかもここ2年くらいは毎日5000字くらいの文字量があるというわけで、当に大変な作業

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    urahayate 2006/01/31
    松永さんの文は実に読みやすい。
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