処理量の増大,処理業務の複雑さの増大に人間系の運用スキル,リスク回避スキルが追随できていない。もう一つ,運用コストの削減(テスト工数の削減)推進や「なれ合い」のまん延化も一因かもしれない。 コストを押し上げるかもしれないが,社会的なシステムについては,公的機関の構築認定の仕組みを作って,チェックの多重化を推進すべきである ユーザーである東京証券取引所が,本来自組織が企業活動をしてゆくための手段/命である取引所システムの開発,保守,運用の実施会社を自社の支配下外(TCS/富士ソフトABCが65%出資)にしてしまったことが,一連の問題を発生させた原因である。何ゆえに資本を譲渡したのか。監督官庁がそれを許した(あるいは,チエックをしなかった)ことが不思議である。 社会的に重要なシステムは,その組織がシステムのすべてに責任を持っているべきである。責任の所在が不明確であるがゆえに,今回のように相場の