◇「駅前施設」「長時間開所」…親の利便性優先 東京都杉並区の男性会社員(36)は、長女(5)が1~2歳の間、区内の認証保育所を利用した。認証保育は東京都が独自の基準で助成する認可外の施設だ。妻の育児休業明けが年度途中で認可保育所の空きがなかったためだ。施設はマンションの1LDKの一室で、広さ40~50平方メートル。保育士3~4人とハイハイする子から活発に動き回る子まで総勢15人がひしめき合うように過ごしていた。認可に移ったいま、認証保育はかなり窮屈と感じる。「次の子ができたら初めから認可にしたい」 都市部の自治体は10年程前から、保育料、環境、保育時間などの独自基準を定めて、認可外施設の助成制度を作ってきた。待機児童対策などサービス供給量を増やすのが目的で、横浜市の「横浜保育室」、仙台市の「せんだい保育室」などがこれにあたる。 都の認証保育は01年度に始まった。1月現在で480カ所、約1万