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ブックマーク / book.asahi.com (4)

  • 「江戸日本の転換点」書評 列島改造!! 成長の限界に直面|好書好日

    江戸日の転換点 水田の激増は何をもたらしたか (NHKブックス) 著者:武井 弘一 出版社:NHK出版 ジャンル:新書・選書・ブックレット 江戸日の転換点―水田の激増は何をもたらしたか [著] 武井弘一 明治以後、江戸時代の社会は、概して否定的に見られてきた。それが参照すべきものとして見られるようになったのは、むしろ近年である。それは、戦後日で、「日列島改造」と呼ばれた経済の高度成長があったあと、成長の停滞とともに、環境問題など、さまざまな矛盾が露呈してきたことと関連している。そのため、江戸時代に、低成長で持続可能な経済のモデルが見いだされるようになった。 書が覆すのは、江戸時代にそのように静的な社会があったという見方である。実は、17世紀に日中で、新田開発が進められた。見渡すかぎり広がるような水田の風景が生まれたのはこの時期である。それまで水田は主として山地にあった。これこそ

    「江戸日本の転換点」書評 列島改造!! 成長の限界に直面|好書好日
  • 「嘘と絶望の生命科学」書評 今や日本の科学は、金もうけに堕した|好書好日

    嘘と絶望の生命科学 [著]榎木英介/〈科学ブーム〉の構造 [著]五島綾子 ピペド。 この耳慣れない言葉が、今の日における生命科学の研究現場を象徴していると、榎木英介は言う。 「ピペット奴隷」の省略形だ。大学院生や大学院を終えた後の研究員(ポスドク)たちが、朝から晩まで、黙々と実験道具のピペットを使って実験にいそしむその姿を、奴隷になぞらえた表現である。 国からの多額の研究費を獲得することに血道を上げる教授。その下で成果を出すために奴隷のように使い捨てられていくピペド。生命科学は労働集約型の研究活動なので、手を動かせば動かしただけ、成果が出る。だからピペドたちは、朝から晩まで、酷使される。実験室には監視カメラが設置され、トイレに行くのも申告制。 もちろん、こんな研究室ばかりではない。良心的に知的活動に邁進(まいしん)している教授も大勢いる。だが、今の日の生命科学を取り巻く構造そのものが、

    「嘘と絶望の生命科学」書評 今や日本の科学は、金もうけに堕した|好書好日
    urashimasan
    urashimasan 2014/09/17
    ”榎木は、市民が自宅で生命科学研究をおこなう「DIYバイオ」によって、科学の知的喜びを取り戻すことを提案する” 集中しすぎる予算配分には問題があるが、これでは何の解決にもならない。
  • インタビュー : 絵本作家・加古里子さんに聞く からすのパンやさん、40年ぶり続編4冊 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    パンダパンにてんぐパン、ひこうきパンもおいしそう――。子どもたちに大人気の絵「からすのパンやさん」の続編4冊が今年、40年の時を経て出版されました。続編のこと、長いあいだ絵を通して向き合ってきた子どもたちのこと。作者の加古里子(かこさとし)さん(87)に聞きました。 ■伝えたい「みんな特別な子」 ――続編は、パン屋さん夫婦の成長した四つ子を、それぞれ主人公とした4冊です 「パンやさん」を出してすぐのころから「続きを描いて」という子どもたちの声は届いていました。続きで落胆させたくない。アイデアを出しては自分でダメと決める繰り返しでした。こりゃいかん、子どもたちが大人になってしまった、と格的に考えるうち、4羽をべ物屋にするアイデアが浮かびました。 ――なぜべ物なのでしょう? 絵を読む子どもたちはこれから生きて、伸びていかなければならない存在です。そのために大切なのはべること。「か

    インタビュー : 絵本作家・加古里子さんに聞く からすのパンやさん、40年ぶり続編4冊 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 「戦場の軍法会議」書評 形骸化していた「法の正義」|好書好日

    戦場の軍法会議―日兵はなぜ処刑されたのか [著]NHK取材班、北博昭 昭和史、とくに太平洋戦争の内実を継承するのに、NHKのディレクターの果たす役割は大きい。これまでも中田整一、片島紀男らは資料発掘や新視点などを提示してきたし、定年退局後も幾つかの関連の著作を発表している。 この書は、その系譜に連なるといっていいが、陸海軍内部の軍法会議のからくり、法務官と死刑宣告を受け処刑された上等機関兵の関係者などを丹念に訪ね歩いて戦争と司法のあり方を問うた質の高い書である。放送関係者の筆調は映像的かつ表層的だが、戦争など露ほども知らない世代が、協力者の一橋大の吉田裕教授や近代史研究者の北博昭氏の助言や資料によって戦争の根源的な矛盾に気づいていく様は説得力がある。 海軍法務官の馬塲(ばば)東作の残した文書、そこにひそむ「法の正義」が形骸化していた事実。正直にいえば法務官の書類は未(いま)だ隠蔽(いんぺ

    「戦場の軍法会議」書評 形骸化していた「法の正義」|好書好日
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