中国の国防費は、日本の防衛費5兆4005億円(22年度予算案)の5倍近く。米国の国防費約88兆円(22年予算)とは差があるが、軍事研究費などは含まれず、実際は公表額を大きく上まわるとの指摘もある。 習近平(しゅうきんぺい)政権は対外的な強硬姿勢を緩めず、東シナ海、南シナ海やインドとの国境地帯などで軍事的緊張が続く。特に中国が「核心的利益」と位置付ける台湾を巡っては、米中双方が周辺で軍事演習を繰り返し、台湾の防空識別圏への中国軍機の侵入も相次ぐ。李克強(りこくきょう)首相は5日の政府活動報告で、「台湾独立分裂活動に断固として反対し、外部勢力の干渉に反対する。祖国統一を推し進めなければならない」と改めて統一への意思を述べた。 李氏は「国防の科学技術イノベーションを強化する」と、軍の近代化を加速させる考えを強調。中国軍はミサイル戦力の強化を進めており、英紙フィナンシャル・タイムズによると昨年8月