レーダー施設が並ぶ海兵隊のキャンプ・ブラズ=米領グアム 米領グアムで中国への警戒感が高まっている。台湾有事の際、米軍の重要基地を有するグアムは「最前線」になるが、避難施設が十分ではなく市民の不安が募る。一方で中国人がグアムにボートで不法上陸しようとするケースが相次ぎ、スパイ活動との関連性が疑われている。 観光地として有名なグアムは新型コロナの感染拡大による入国規制が撤廃され、日本や韓国からの観光客がようやく戻ってきた。ところが5月24~25日にかけて、大型で強い台風2号(マーワー)の直撃に遭い、発電施設や道路、港湾施設などに大きな被害が出た。台風がグアムに猛威をふるったのは約20年ぶり。今回の被害で、観光客を再び迎え入れられるようになるまでに約1カ月かかった。 グアム市民の警戒心は現在、自然災害に向けられているが、島民が台風と同等に不安視しているのが中国である。 グアムにはアンダーセン空軍