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2009年10月9日のブックマーク (5件)

  • 現代と中世の借金(6・完) - おおやにき

    話はいきなり飛ぶ。 イングランド法の特徴の一つが不動産法にあることはよく知られている。たとえば、土地に対する権利の典型である「自由土地所有」(freehold)を教会や大学のような団体に移転することは禁止されていた(mortmain(死手)の禁止)。あるいは、土地そのものに対する取り戻しを要求する基礎たり得る権利(seisin)は土地の現実の占有(possession)と区別されていたのであるが、曖昧になったり複雑化することを認められていなかった。その設定・譲渡は厳密な形式を守る必要があり、土地自体の引き渡しも必要であった(要物性・要式性)。あるいは、seisinの第一番目の権利者は必ず現に存在する必要があり、未確定の後順位権利は消滅することになっていた(destructivity of contingent reminder)。seisinの中断も禁止されていた。 これらはいずれも、土地

    usataro
    usataro 2009/10/09
    おおや氏の封建領主による質流れ禁止令の理解はたぶん通説的な理解だろう。井原氏はおそらく民衆の互助的な借金を念頭にこういうことを書いたのでは?その説明が成功しているかは未読なのでわからないが。
  • 現代と中世の借金(5) - おおやにき

    この契約状は、武雄神社大宮司藤原頼門の代官頼通が二貫文を借金して、長島荘富岡内宮崎古井手の下にある畠二反を質物に入れた。六ヵ月後の年末を過ぎて返済できない場合は畠を流質にして豊前国田川郡猪膝の越前殿の知行にしてよい。ただし、銭と利子分を合わせた二貫八〇〇文の用途を返済したならば、いつになっても何年たっても彼の畠は返していただく、というものである。 質物が質流れになっても債務者が利子付借金分を返済したならいつになっても何年たっても質物は主のもとに戻されるという「質地に永領の法なし」の原理が生きていたことを示している。しかも、ここで特に注意してほしいのが、「子二貫八百文」として返済額が固定化されており、利子が近代債権論のように無限に増殖していないことである。銭が二貫文、利子分が800文で定額になることについて債務・債権者双方の了解が成立していたのである。 六文子は100文を借りて月額6

    usataro
    usataro 2009/10/09
    「近代と異なる貸借関係としてではなく使用収益権の移転」読んでないが、この指摘は妥当な気がする。/現実問題として何年も経ってから本銭と利子を払って土地を取り戻すことが一般的だったんだろうか。
  • 現代と中世の借金(4) - おおやにき

    近代の自由市場原理では、「売買は賃貸借を破る」として質流れの物権は債務者の同意なしに自動的に債権者のものになった。債務者の質物に対する債権は質流れとともになくなってしまうのが近代人の社会常識である。(140) もともとそれはあくまで、賃貸されている不動産が第三者に売却された場合の・賃借権と(新所有者の)所有権の優劣関係を論じるという、ごく限定的な場面を想定したものである。つまり、 AさんがXさんから不動産を賃借していたところ、 Xさんが当該不動産をYさんに売却した場合、 Yさんが取得したのは当該不動産に対する所有権(物権)であるのに対し、Aさんが持っているのは賃借権(債権)というXさんに対する権利なので、AさんはYさんに対抗できない。 という意味の法諺であった。そしてこの原則が導かれる背景として、物権が絶対的(相手を問わずに主張できる権利)であるのに対し、債権は相対的(特定の相手(債務者)

  • asahi.com(朝日新聞社):「高速無料化は壊滅的打撃」フェリー業界が国交相に訴え - ビジネス・経済

    旅客船協会(約600事業者)と日長距離フェリー協会(10社)の幹部らが8日、前原誠司国土交通相と国交省で面会し、民主党がマニフェストで掲げる高速道路無料化の中止を求めた。また、自公政権時代に始まった高速道路の大幅割引で打撃を受けているとして、国による支援も要請した。  要望書では、無料化が実施されれば「壊滅的打撃を受け、航路の廃止・縮小が相次ぐ」とし、「断固反対」を表明。航路維持の支援のほか、航路廃止を余儀なくされる業者の転業支援、離職者対策を支援項目として挙げた。  高速料金の割引制度については「国費を投入して実施されている大幅値下げにより、民間努力を超えた競争条件の悪化にさらされている」と不公平感を強調している。今年4月以降のフェリーの旅客・自動車輸送は、州〜四国・九州航路、四国〜九州航路では前年度比20〜50%減。瀬戸内海の沿岸各地を結ぶフェリーは、すでに4社5航路の休廃止が

  • 夕張の今~北海道で聞いた恐ろしい話 | JBpress (ジェイビープレス)

    3年前の2006年、北海道夕張市が財政破綻したことは、皆さんの記憶に新しいことと思います。最近はマスコミで報道されることもほとんどなくなってしまいましたが、今、この町はどうなっているのでしょうか。 実は、人口は相変わらず着実に減少し続けています。 1960年には約10万人の人が住んでいたこの町ですが、2005年に1万3000人まで減っていました。そして、今年の初めには1万1740人。今年になっても毎月減少が続き、8月末の時点では1万1488人です。働く場所のない30代、40代を中心として流出が続いていると言われています。 では、将来、一体どこまで人口が減るのでしょうか? 以下の表は、国立社会保障・人口問題研究所が発表しているデータを基に私が作成した表です。夕張市の人口が2035年までどのように推移するかを示しています。人口は25年後の2035年には約5000人、そして、別の長期推計では20

    夕張の今~北海道で聞いた恐ろしい話 | JBpress (ジェイビープレス)
    usataro
    usataro 2009/10/09
    「地方では暮らしていけなくなった人が都市部に流入している」新自由主義者の望むとおりだよな。都市部で生活保護世帯が多くなると新自由主義者は今度は「自己責任」で切り捨てるんだろうが。