社説 文科省指導 公正中立疑わせる異様さ2011年9月16日 Tweet 生かじりの対応で、文部科学省は話をこじらせたいのか。 八重山地域の公民教科書採択をめぐる問題で、文科省は事実上「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社版で一本化するよう、県教育委員会を指導した。 同地区の教育委員全員が参加した協議で決めた東京書籍版ではなく、下部組織の八重山採択地区協議会の答申を支持する内容だ。 混乱の発端は、同地区協議会の玉津博克会長が、これまでの採択方法を次々と変更したことにある。 地区協議会を非公開とし、選定は無記名投票。公民教科書は、実質協議なしで調査員から推薦のなかった「つくる会」系に決めた。 果たして公正中立といえるだろうか。民主主義を装いながら、都合のいい結論を導くためにルールを勝手に変えるやり方ではないか。 民主主義をなし崩しにしかねない選定方法が、地域に混乱をもたらした