印刷 十和田市駅で出発を待つ十和田観光電鉄の車両=青森県十和田市 ローカル線の廃止が加速している。乗客減少に歯止めがかからず、採算性の改善が難しいためだ。国の支援策も乏しく、存廃の岐路に立つ会社は少なくない。 11日、青森県の十和田観光電鉄(十和田市―三沢、14.7キロ)は、今年度末での廃線を正式に発表した。来年4月からは同社が路線バスを運行する。 1922年の開業で、昨年度の乗客はピーク時(70年度)の3割弱、45万9千人だった。少子化に加え、昨年12月に東北新幹線の七戸十和田駅が十和田市に隣接する七戸町に開業したことが響いた。鉄道の赤字を補っていたホテルやバス事業の収入が東日本大震災で減ったのも痛手だった。 2002年度以降、沿線自治体から計約1億7千万円の支援を受けた。8月下旬、今後10年間で必要な設備投資や修繕費など5億2100万円の支援をさらに求めたが、沿線3市町は「経営