創建1300年余りの歴史を有し、国宝・阿修羅(あしゅら)像の収蔵などで知られる興福寺(奈良市)監修の期間限定の駅弁「心」が、6月2日までの期間限定で、東海道新幹線車内や沿線主要駅で販売されている。同寺がJR東海の子会社と協力して完成させた精進テイストたっぷりのメニューで、「古刹(こさつ)と駅弁」という意外な組み合わせが話題を呼んでいる。 同寺の南円堂が建立1200年を迎え、北円堂と南円堂の特別公開を実施することから、JR東海側が「記念商品でキャンペーンを盛り上げよう」と興福寺にもちかけ、コラボレーションによる駅弁を開発することになった。 弁当の掛紙の題字「心」は、多川俊映(しゅんえい)貫首が揮毫(きごう)。「いってらっしゃい」「頑張って」「お疲れさま」など、心温まる言葉を商品名に込めたという。 仏教寺院の壁などに掛けられる五色幕をイメージした「精進ふりかけ」をまぶしたごはんのほか、黒ごま豆