今日は、久々の院ゼミ(約1ヶ月ぶりか?)。今日の課題図書は『國體の本義(やっぱ、ここは旧字がしっくり来るよな)』(文部省編、1937年発行)。実は、妻が学部時代のゼミでこれを読んでおり、そのコピーが「発掘」されたので、僕がもらい受け、「たまにはこういうのをみんなで読むのも面白かろう」と思って、レジュメを作らず好き放題にしゃべり合う。 勿論、内容は今から見れば突っ込みどころのオンパレードなのだが、この本の主旨は「そういう賢しらな論理・理屈を越えて日本の国体、ひいては天皇は偉いのだ。なぜなら偉いというのは過去から現在、そして未来永劫続くのだから」とトートロジカルに宣揚することなので、その論理の瑕疵を言い立ててもはっきり言って意味がない。 僕としては、つい習性でこの本の宗教観などに注目してしまうのだが(例えば仏教に関してはやはり「鎌倉新仏教中心史観」ぽいなあ、とか)、それよりも気になったのは、戦
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