「旅のおわり世界のはじまり」 シネ・リーブル池袋にて。2019年6月15日(土)午後3時55分より鑑賞(スクリーン1/H-9)。 ~黒沢清監督+前田敦子で描く異国の地で惑う女性の心模様 前田敦子は不思議な女優だ。いわゆる強烈なオーラを放つタイプではない。かつてAKB時代に仕事の関係で間近で見たことがあるのだが、見た目はどこにでもいそうな普通の女の子だ。 ところが、これが数々の有能な監督に指名されて、彼らの作品に出演すると、その言動や佇まいが抜群の存在感を発揮する。演技の巧拙などは関係がない。それを越えてしまっているのだ。「苦役列車」「もらとりあむタマ子」「Seventh Code セブンス・コード」「さよなら歌舞伎町」「散歩する侵略者」など印象深い映画を挙げればきりがない。 そんな前田敦子を主演に迎えて、黒沢清監督が日本とウズベキスタンの合作で製作した作品が「旅のおわり世界のはじまり」(2