【バンコク】タイ陸軍は8年前にタクシン首相を追放してその「絶対君主制」に終止符を打って以来、18回クーデターを行った。20日の戒厳令の発令が19回目のクーデターになるのかどうかは、プラユット陸軍司令官(60)の次の一手にかかっている。 同司令官は20日朝、国営テレビを通じて、軍は直ちに法と秩序の維持の責任を負うと表明した。バンコク周辺のテレビ局にはこのメッセージを確実に放送させるために部隊が派遣され、一方でタクシン元首相派と反タクシン派の暴力的対立を鎮静化させるために、各派を支持する衛星テレビやケーブル放送網を遮断した。 バンコク市内では、武装した兵士が主要地域をパトロールし、市の西部郊外に集まっている赤シャツ派(タクシン派)に目を光らせている。 プラユット司令官は、戒厳令の発令はクーデターではないと強調した。しかし、誰がタイを支配しているかについて疑念の余地はほとんどない。同国政府