「テポドン2」とみられる長距離弾道ミサイルのロケット技術を用いた北朝鮮による「人工衛星」の打ち上げ。「成功」が確認されれば、そのミサイル開発が米本土の一部を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)級のレベルに達したことを意味する。「核」と「運搬手段」の2枚のカードがそろうことで、北朝鮮の軍事的脅威は、米国にとってより現実味を増すことになる。 2段式のテポドン2(全長35メートル、射程約6千キロ)をもとにした3段式の改良型(同約8千キロ以上)とみられる。重さ1トン前後の弾頭を積み、グアムやハワイ、アラスカなどに到達するとされる。 いずれも旧ソ連製の短距離ミサイル「スカッド」をもとに、80年代から北朝鮮が独自に大型化を進めてきた。 最も注目されるのは、北朝鮮のロケット開発が98年に発射されたテポドン1以来、どこまで進んだかだ。日米など各国は、観測データをもとに分析を急ぐことになる。