「子持ち様」をめぐる論争はいつまで続くのか。文筆家の御田寺圭さんは「『子持ち様』批判に共感が集まる時代はもうすぐ終わる。急激な少子化とそれに伴う人手不足により、子どもを産み育てている人の『社会貢献』の度合いが高く評価されるようになるからだ」という――。 「子持ち様」 ――という言葉を、ちかごろのSNSではしばしば目にするようになった。 これは「子どもの世話にかこつけて、周囲に迷惑をかける人」を揶揄するネットスラングで、公私とわず普段のあらゆる場面で「子持ち(とくに女性)」から被った迷惑や害について語るさい頻繁に用いられるようになり、とくにSNSの独身女性の間で定着するようになったワードである。 たとえば子育て真っ最中の同僚が、保育園に預けていた子どもの急な発熱で早退した場合、残ったメンバーで急な欠員をカバーしなければならなくなる。それは自分も子育て中の同僚からすれば「持ちつ持たれつ」と考え