物語の探し方、または名作のパクリ方について。 昔から物語論といったテーマに惹かれるところがあって、その類の本があると好んで読んできた。物語論にもいくつかの切り口はあるのだろうが、特に興味があるのは物語の原型という観念についてである。 簡単にいうと、世界中にある全ての物語はいくつかの物語の原型に分類することができ、そのバリエーションから成り立っているということだ。遡れば神話や伝説・民話あるいは聖書などの物語になるが、そこから派生的に物語が作られてきたのだと考えられる。そうすると小説家や劇作家が新しい話を考えたとしても、既にその話は先行する物語の原型に則って作られたのだといえる。例えば『プリティ・ウーマン』という映画は、シンデレラ物語のバリエーションだというと納得して頂けるのではないだろうか。 それでは、この物語の原型はいったいいくつあるのだろうか。分類の試みは多くの学者が行っているようで