中部電力は社名から「電力」を外す方針を固めた。「電力」の名称を「エネルギー」などに変えることを検討する。2020年春の持ち株会社移行に合わせて社名を変更し、都市ガスなどを含めた「総合エネルギー企業」であることをアピールする考えだ。 中電は17年4月に家庭向けガス小売りに参入した。これまでに20万件近い顧客を獲得しており、主な事業は電力だけにとどまらなくなっている。最近は、全地球測位システム(GPS)を活用した子供の見守りサービスなど事業の多角化も進めている。「電力」の名称を外すことにより、電力のみを取り扱う企業イメージから脱し、社員の意識変革や新たなサービスの創出にもつなげる狙いがある。 大手電力会社には、20年4月までに送配電部門を分離することが義務づけられている。中電以外の電力会社も持ち株会社への移行を契機に、社名変更を検討する可能性がある。
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