#1 #3 ワクチンのリスクと、感染のリスク さて、では新型コロナウイルスに対するmRNAワクチンはどのようなものだったでしょうか。 これはウイルスの表面にあるスパイクタンパク質(SP)をコードする遺伝子からなるmRNAワクチンです。肩など筋肉内に注射すると、そこにある人間の筋肉細胞や樹状細胞(免疫細胞の1つです)内でスパイクタンパク質が作られ、これが細胞の外に出てきます。 このスパイクタンパク質を察知した免疫細胞たちが、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に対する強い免疫(獲得免疫)を作ります。作られた中和抗体は、SARS-CoV-2が人間細胞のACE2(ウイルスがくっつく場所)に結合する前にこれをブロックし、感染を予防します。 また、たとえ細胞内に感染しても、今度は細胞性免疫が発動して、感染細胞そのものを破壊し、重症化を防ぐというわけです。 そうそう、「mRNAワクチンは危険だ」とい