焼肉は“ハレ”の食事の筆頭格だ。焼肉チェーンは、飲食業界において群雄割拠でレッドオーシャンと言われるカテゴリーだが、その中にあって最近調子がいいのが「焼肉きんぐ」と「焼肉ライク」だ。チェーンストア研究家・ライターの谷頭和希さんは「両社はメインの顧客ターゲットが異なるが、大ヒットする意外な共通点があった」という――。 焼肉チェーン「焼肉きんぐ」の業績が好調である。同社を運営する物語コーポレーションの2023年度7〜12月売上高は前年の同期間比で17.7%増の520億円。営業利益は同42億円となった。 物語コーポレーションは「焼肉きんぐ」以外にもいくつかのチェーンレストランを経営しているが、売り上げの半分は「焼肉きんぐ」で、同店の好調ぶりがうかがえる。 店舗の拡大も好調だ。2023年7月には300店舗を達成。日本ソフトの調べによれば、2022〜23年での店舗数の伸び率は6.99%である。焼肉チ