絵画(版画)芸術の世界でよく耳にする「シルクスクリーン」という言葉ですが、「版画」と言うと「木版画」(木の板を彫刻刀で彫り、インクを塗って紙に転写する版画)を想像する方が多く、「シルクスクリーン版画」について、その制作方法をご存知の方は少ないのではないでしょうか。 そこで、笹倉鉄平の作品「手作り篭の店」の版画制作に携わって下さった版画工房「渥美セリグラフィ」さんのご協力を得て、その制作過程を簡単にご案内させていただきます。 実際の工程はかなり細分化され、しかも複雑な為、その全てをご紹介することができませんが、その大まかな流れをご理解いただければ幸いです。 <シルクスクリーン版画制作の大まかな流れ> 分色 ⇒ 調色 ⇒ 製版 ⇒ 摺り 笹倉鉄平が描いた「原画」はもちろん一つしかありません。 版画を制作することは、一つのものを複数にするということなのですが、作家が絵に込めた情熱や描写を