関西電力が管内に要請する節電が2日からスタートした。電力需給が逼迫(ひっぱく)した場合、計画停電が行われる可能性があり、関西各地のコンサートホールは対応に追われている。舞台照明や空調の電源が喪失する万一に備え、電源車両の手配を計画するホールも出てきた。 「オペラ歌手との契約もあって、公演を延期にするわけにはいかないし…」 関西電力は先月下旬、電力不足が生じた場合、管内を48区域に分けて輪番で停電する計画を発表した。 今月19日から28日にかけて佐渡裕さんが指揮をするオペラ「トスカ」を上演予定の兵庫県立芸術文化センター(兵庫県西宮市)は、平日昼間に行われる公演のうち数件が、発表された計画停電の予定時間と重なってしまった。 「停電になればホールは密閉空間なので空調も効かず、蒸し風呂状態になる。とても興行できません」とホール職員。さらにオペラでは大がかりな舞台装置を動かす電力が必要で、計画停電が