足の親指が小指の方に曲がる外反拇趾(ぼし)や靴擦れ…。靴のトラブルに悩む女性は少なくない。設計段階から工夫を重ねて履き心地や歩きやすさを備え、かつおしゃれに見える靴のバリエーションが増えてきた。(戸谷真美) ◇ 履く人の声を聞く 「革が柔らかくて楽!」。8月下旬に開かれた丸井(東京都中野区)のオリジナル靴「ラクチンきれいシューズ」のモニター会。参加した女性たちが試作品のローファーやモカシン(ひものないスリッポン型の靴)など4足を代わる代わる履く。脱ぎ履きの際や歩行の際、同社の社員が歩きやすさなどについて細かく聞き取る。 参加した川崎市の派遣社員の女性(39)は、仕事のときはほぼパンプス。「外反拇趾気味で、親指の付け根やかかとが当たって靴擦れができてしまうことも多い。デザインが気に入っても、歩いたら痛くて、履かなくなった靴がたくさんあります」