説明趾(あしあと)の形です。甲骨文字の左のほうが右足の足あと、右のほうが左足の足あとでしょう。止(し)は歩(あるく)の字の上半分です。また「之(ゆく)」の字と甲骨文字は同じ形です。足に力を入れてしっかり趾をつけることから、止は「とまる、とめる、とどまる」という動詞の意味に使われるようになり、名詞の「あしあと」の意味の字として、止にあしへんをつけた趾の字が作られました。 解説U字の形がかかとの形で、との字形は親指を表し、ここに力を入れて止まることを象徴的に表しています。『説文解字(せつもんかいじ)』は止・之をともに草木が初めて生える形であると解しますが、いずれも趾の形です。止・之はともに前に進むことを表す趾の形。趾の形で足の動作を表現しているのです。 左と右の足あとを上下に連ねた字が「歩(ほ)()」で、「あるく、すすむ」の意味です。 正(せい)は「一」と「止」を組み合わせた字で、甲骨文字()
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