2008年、シーズンの幕開けとなるゼロックス杯の主審を務めた家本氏。退場者3名を出す判定に批判の声が相次いだ 11月1日、プロフェッショナルレフェリーであり、Jリーグ担当審判員の家本政明氏が今シーズン限りで国内トップリーグを担当する審判員から退くことを発表した。これまで国際舞台やJリーグのピッチに立ち、正当なジャッジを志しながらも、勝利を揺るがした判定や退場者を誤ったミスジャッジによって時に罵声を浴びることもあった。自ら「日本一嫌われた審判」と振り返るその半生を綴った記事を再公開します(全2回の前編/後編へ) ※初出し:2021年2月3日配信/肩書きなどは全て公開当時 【第1章 評価と競技規則の奴隷/2005年~08年】 はじめに――。 19歳のときに始めた審判活動も、今シーズンで29年目を迎えます。この間、国内外合わせて1200試合以上の公式戦を担当してきました。 最近では「名前を聞いて