高齢化が急速に進む中で、高齢者が被害に巻き込まれる犯罪が多くなっていますが、高齢者が加害者となる犯罪も増えています。しかもその増え方は、高齢者の人口の増え方をはるかに上回るペースです。 犯行の動機や特徴からは、高齢者が誰にも頼れない孤立に陥って犯罪に手を出し、さらに高齢故に犯罪を繰り返すという実態が浮かび上がってきます。 今夜は犯罪の加害者という観点から高齢者の置かれた現状を見つめ、解決には何が必要か、考えます。 それとともに犯罪を起こす高齢者も増えています。 殺人や窃盗などの刑法犯として検挙される高齢者は、去年は検挙者全体の17.6%と、平成元年の2.1%と比べて、およそ8倍に増えました。 この間、人口全体に占める高齢者の割合は2倍の伸びですから、それをはるかに上回るペースです。 検挙者の人数でも、平成元年と比べて4万人近く増加しました。 検挙者全体の人数は減っているのに、