東京都足立区は2012年度末に独自構築によるプライベートクラウド基盤の運用を開始した。民間企業よりもIT活用が遅れがちとされる地方自治体にとって、それは無謀ともいえるチャレンジだろう。ベンダーロックインからの脱却を含めた情シス最適化に挑む足立区に話を聞いた。 東京23区の足立区は、2012年度末にプライベートクラウドによる情報システム共通基盤の本格稼働をスタートさせた。民間企業でのプライベートクラウドの構築が本格化している昨今、民間よりもITの活用が数年遅れになりがちだといわれる地方自治体の中で、足立区の取り組みは先進的なものだろう。 その実現までには、幾多の困難な課題をクリアしなければならなかったという。同区のCIO補佐を務める浦山清治氏と政策経営部情報システム課の方々に、システム最適化への取り組みを聞いた。前編では共通インフラの構築におけるエピソードを紹介する。 サーバルームに隙間なし