色鮮やかな100色ものカラーバリエーションを用意した一眼レフデジタルカメラを、HOYAが10月中旬に発売する。主に初心者をターゲットにした「PENTAX K-x」で、実売価格の見通しはレンズとセットで7万円前後と、業界で最も低価格な部類に入る。 見た目が個性的なだけではない。撮像素子の画素数や感度、連写スピードなどの性能は、他社なら10万円以上する中級機に匹敵する。同社PENTAXイメージング・システム事業部の北沢利之・副事業部長兼開発統括部長は「いい写真を撮れる性能と価格に満足してもらえる」と自信を見せる。 「負け戦」の徹底分析から誕生 HOYAのデジカメ事業は、2008年3月に吸収合併した旧ペンタックスから引き継いだものだ。ただ、業績はライバルに後れを取って赤字が続き、「売れる」ことが切実に求められる。中級機に匹敵する性能と低価格を両立させたK-xには、そんな切迫感もにじむ。 K-xの