東北大地震から5日。被災地から刻々と届けられる情報には、いたたまれないほど胸が痛む。国際政治、特に中東情勢を専門にしていると、こういうとき何も役に立たない自分が情けないばかりだ。被災された方々には、心からお悔やみを申し上げたい。 そのようななかで、地震発生直後から各国の研究者、日本留学経験者たちからひっきりなしに送られてくる励まし、お見舞いのメールを読むと、気持ちが支えられる。去年まで東京に留学していたイラク人の学生は、何度も何度も繋がらない私の携帯電話に、バグダードから国際電話をくれた。日本で研修した経験を持つバグダード大学の先生は、地震発生からわずか数時間で安否を問うメールをくれ、「東京は大丈夫」と返信すると、次々にイラク各地から「よかった、よかった」と、激励のメールが届いた。戦争中の劣化ウラン弾の傷跡も消えず、今でも一日数時間しか電気がなく、いつ爆破事件に巻き込まれるかわからないイラ
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