「土産」はその土地ごとの進物として、昔からなによりの贈りものとされてきた。それが「手土産」となるとまた異なる“かろみ”がある。ビジネスの挨拶にもカジュアルな間柄のお礼にも……私たちの日常においてとても身近な習慣。そんな手土産に縁深いという「一冊の本を売る書店」森岡書店の森岡督行さんと、手土産のまさに定番といえる洋菓子の老舗・ウエストの取締役である野老山薫子さんに、銀座の街と手土産をめぐってお話してもらった。 (この記事は2022年12月14日(水)に発売された『XD MAGAZINE VOL.06』より転載しています) 出会いの喜びを分かち合う贈りもの 森岡「早速ですが今日は『手土産』がテーマということで、薫子さんに手土産を持ってきました!」 野老山「わあ、ありがとうございます」 森岡「京都の料亭『和久傳』の手土産のシリーズで、すっぽんの煮こごりです。薫子さん、なにが喜ぶかなあと考えまして