ベルリン工科大学観光歴史アーカイブに所蔵されているKdFの旅行パンフレット。「休日の旅を 1938」とある=玉川透撮影 ■世界最大の旅行代理店 ナチスが1933年に発足させたこの組織は、「KdF」という略称で呼ばれ、イタリアのファシスト党が組織した「ドーボ・ラボーロ」(労働の後)をモデルとしていた。 「ナチスは、それまで富裕層のシンボルだった『余暇』を、労働者にも手の届くものにしようとしたのです」。ベルリン工科大学観光歴史アーカイブのハッソ・シュポーデ教授(67)は、こう指摘する。 シュポーデ氏によれば、ナチスが政権をとる以前から、ドイツは他国と比べても「休み」を重視するお国柄だったが、それでも多くの企業で有給休暇は年3、4日しか認められていなかった。たとえ休みがとれたとしても、旅行は何カ月分もの給料に相当する費用がかかり、当時の労働者たちには高嶺(たかね)の花だった。 「ナチスの幹部たち
金融商品取引法違反の疑いで逮捕された日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が東京地検特捜部の調べに対しみずからの報酬を有価証券報告書に少なく記載する意図はなかったなどとして容疑を否認していることが関係者への取材でわかりました。この事件でゴーン前会長の認否が明らかになるのは初めてです。 ゴーン前会長は、公表されるみずからの報酬額を毎年10億円程度にするよう、ともに逮捕された側近で前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者に(62)指示していた疑いがあるということですが、特捜部の調べに対し、有価証券報告書にうその記載をする意図はなかったなどとして容疑を否認していることが関係者への取材でわかりました。 前会長は取り調べに対して、黙秘などをすることなく検事にみずからの見解を主張しているということです。 この事件でゴーン前会長の認否が明らかになるのは初めてです。 また関係者によりますと、ケリー前代表取締役は「
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