ラプラス変換は数学的意味を掘り下げると非常に深く,利用される例は多岐に及ぶため,このセクションでは電子回路の過渡現象に関する微分方程式の解法への利用に限定して説明していきます. ラプラス変換の定義は,時間t の関数をf(t) とすると のように与えられます.この式は時間t の関数f(t) にを掛け合わせたものについてt=0 から∞ までを積分することで t の関数を s の関数F(s) に変換するものです.この変換をラプラス変換といいます.式中のs はラプラス演算子といいs>0で複素数も取り得ます.式2-1-8のラプラス変換を数式記号を用いて示す場合は次のように記します. ラプラス変換された関数 F(s) を時間関数 f(t) に再び変換することをラプラス逆変換といいます.式2-1-9のラプラス逆変換を数式記号を用いて示す場合は次のように記します. 微分方程式を解くためには,上記のラプラス