日本を不幸にする国家戦略特区 地域活性化のため、農業と観光産業の育成を 郭洋春 立教大学経済学部教授 2013年12月13日に国家戦略特別区域法が施行されてから2年以上が過ぎた。国家戦略特区は安倍政権の成長戦略の柱としてTPPと並んで重要な経済政策の1つである。にもかかわらずTPPに比べるとマスコミや国民の関心は薄い。なぜなのか。もしかすると多くのマスコミや国民は、TPPに比べて問題のない経済政策だと考えているのかもしれない。 確かに経済特区と認められる特区は、世界に3000カ所以上あり、成果を上げている所も少なくない。しかし、そのほとんどは経済発展が進んでいない開発途上国にある。日本のような先進国ではほとんど見ることができない。 すなわち安倍政権が提唱する国家戦略特区は、極めて異質な特区(筆者はそれを「異形の特区」と呼んでいる)と言わざるを得ない。そして異形であるがゆえに、大きな問題を含
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