マクロン大統領の東京五輪出席は「蛮勇」か~開催を当然視するフランスの空気感 ワクチン接種拡大で支持率もアップ。日本は「国賓訪問」をするべきリストの最優先国 山口 昌子 在仏ジャーナリスト 「マクロン大統領が東京五輪の開会式に出席するというのは本当か?」とのメールの問い合わせが日本の友人たちから、いくつかあった。 新型コロナウイルスの感染がやまない日本では、10都道府県で緊急事態宣言が延長され、半数を超える国民が「五輪反対」という世論調査もあるなか、マクロンの訪日は「蛮勇」、あるいは「狂気の沙汰」に思えるのだろう。 しかし、パリから見ると、これは非常に常識的な判断に見える。フランスは3回目の2カ月間の「外出禁止」が解除され、出遅れていたワクチン接種も順調に進んでいるからだ。 東京五輪の開催はフランスでは“決定事項” 菅義偉首相の支持率は「コロナ対策」への不満から30%台に急落したが、マクロン