中国で最大の消費イベント「独身の日」セールが11日、最終日を迎えた。例年はネット通販大手が販売好調をアピールするが、今年は影を潜め、代わりに環境保護など習近平(シーチンピン)指導部の政策に対応していることのPRが目立つ。企業への締め付けが強まっていることが背景にありそうだ。 今年のセール期間は10月20日から11月11日まで。ネット通販大手アリババ集団は例年、メディア向けに巨大な会場を構えて流通総額の途中経過を速報してきたが、今年は新型コロナ対応などを理由に会場を用意せず、流通総額も最終日を迎えても発表していない。 10月20日の開幕イベントで、アリババが強調したのは「グリーン」「公益」といった言葉だ。通販で使われる包装材の削減や、地方の生産者の支援、販売額の一部を高齢者や子どもなど社会的弱者への寄付に充てるといった活動をPR。格差是正による「共同富裕」や環境保護を推し進める、習指導部の方