新型コロナウイルスの感染拡大に、東京都の対応が追いついていない。 専門家は「医療体制の深刻な機能不全が継続している」と警告する。だが、小池百合子知事の言動からは危機感がうかがえない。 象徴的だったのは感染「第5波」のさなか、都のコロナ担当者が「いたずらに不安をあおらないでほしい」と報道陣に要請したことだ。医療関係者から批判の声が上がったが、小池氏は問題視しなかった。 対策の鍵を握る病床確保の見通しは立っていない。 3日時点の自宅療養者は2万人近くに上る。入院待ちなどの患者も5000人を超え、自宅で亡くなる人が相次ぐ。国の指標では重症者用病床はほぼ満床状態だ。 都と厚生労働省は先月下旬にようやく、改正感染症法に基づき医療機関に病床確保を要請した。だが、思うように協力を得られず、目標の7000床を1割近く下回っている。 小規模の病院では、コロナ患者と一般患者を分けて対応することが難しい。個別の
![社説:東京都の第5波対応 小池知事は責任の自覚を | 毎日新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f96dd002ed98b846e24924e513834f1854d88b8a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2021%2F09%2F03%2F20210903k0000m040257000p%2F0c10.jpg%3F1)