陸上自衛隊新発田駐屯地(新潟県新発田市)で10月、総務科長を務める40代の一等陸尉が、防衛関連文書が保存されていたUSBメモリーを紛失した部下の職員に対し、同型メモリーの購入を指示し、紛失の事実を隠蔽(いんぺい)していたことが24日、分かった。 文書は部隊の人員配置などに関するもので、秘匿性の低い「注意」にも指定されていなかったが、陸自は隠蔽工作を重くみて、一尉を懲戒処分にする方針。 陸上幕僚監部によると、新発田駐屯地の業務隊に所属する男性職員が10月17日、USBメモリー1個を紛失。相談を受けた一尉が探すよう指示したが見つからなかったことから、上司に紛失の事実を報告せず、この職員に同型メモリーを購入させたという。 このメモリーは共用だったが、紛失した職員が事実上1人で管理していた。一尉は「日常業務に支障が出るので購入させた」と話しているという。