10月31日の衆院選と同時に実施された最高裁裁判官の国民審査は、1日夜に開票結果が発表され、審査対象の裁判官11人全員が信任された。今年6月の大法廷決定で、夫婦別姓を認めない民法の規定に「合憲」との意見を述べた4裁判官の罷免を求める率がいずれも7%台となり、上位4人となった。地方より都市部でこの4氏の罷免を求める傾向が顕著に出ていた。 審査対象となったのは、2017年の前回選挙後に任命された11人。6月の決定で「合憲」の多数意見に加わったのは、深山卓也、林道晴、岡村和美、長嶺安政の4氏(告示順)。罷免を求める票は、深山氏の449万554票(罷免率7・85%)が最多。林氏441万5123票(同7・72%)、岡村氏416万9205票(同7・29%)、長嶺氏415万7731票(同7・27%)と続いた。
菅義偉内閣が総辞職した臨時閣議後、最後の記者会見に臨む麻生太郎前財務相=東京都千代田区の財務省で2021年10月4日午前10時14分、町野幸撮影 4日の臨時閣議で菅義偉内閣が総辞職したことに伴い、2012年12月から財務相を務めていた麻生太郎氏(81)が財務省での最後の記者会見に臨み、在任期間について「長いに決まっとる」と振り返った。 麻生氏は第2次安倍政権発足時から8年9カ月、財務相を務めた。18年2月に宮沢喜一氏を抜いて戦後最長となり、在任期間が第2位の高橋是清氏(通算3214日)に迫っていた。 麻生氏は「あんた朝の9時から5時までずっと質問もないのに2カ月間座っている自信があるか? 新聞記者なんかできねえだろう。じーっと質問もないのに2月、3月、予算委員会に座っている。やってごらん自分で」などと話し、国会出席回数が多く激務だったことをにじませた。
自民党総裁に当選し、立ち上がり拍手に応える岸田文雄前政調会長=東京都港区で2021年9月29日午後3時3分、梅村直承撮影 菅義偉首相の自民党総裁任期満了に伴う総裁選は29日午後、東京都内のホテルで行われ、決選投票の結果、岸田文雄前政調会長(64)=岸田派=が河野太郎行政改革担当相(58)=麻生派=を降し、当選した。両院議員総会で第27代総裁に選出された。岸田氏は10月4日召集の臨時国会で第100代首相に選ばれ、岸田内閣が発足する。 総裁選は両氏のほか、高市早苗前総務相(60)=無派閥、野田聖子幹事長代行(61)=無派閥=が立候補し、382人の国会議員票各1票と党員・党友票382票の計764票で争われた。議員票の有効投票総数は380票だった。党員票は党員・党友による投票結果を党本部で全国集計し、ドント方式で各候補者に割り振られた。
自民党総裁選不出馬について記者団の質問に答え、一礼する菅義偉首相=首相官邸で2021年9月3日午後1時9分、竹内幹撮影 菅義偉首相(72)は3日、自民党総裁選(17日告示、29日投開票)に立候補しない考えを首相官邸で記者団に表明した。 「全力でこの危機を乗り越える。皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げます」。政府が緊急事態宣言の延長・拡大を決めた8月25日の記者会見で、菅義偉首相は後に批判を浴びた「明かりははっきりと見え始めている」という楽観論に続けて、国民に感染対策徹底や行動自粛を呼びかけた。頭を下げる首相の姿は、もはや「恒例行事」のようにも映っていた。 就任以来、宣言の発令と解除を繰り返す一方で、首相が示した「これが最後」という楽観的な見通しは何度も裏切られた。不自由な生活を強いられる国民はいらだちを募らせ、頂点に達しつつあるその不満が、菅政権の継続を不可能にした最大の要因だ。 菅首
参院内閣委員会で立憲民主党の杉尾秀哉氏の質問に答える新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=国会内で2021年8月19日午前10時14分、竹内幹撮影 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は19日午前、参院内閣委員会の閉会中審査で、24日開幕の東京パラリンピックで、小中高校生らが学校単位で観戦する「学校連携観戦プログラム」を実施することに否定的な考えを示した。 パラリンピックは原則無観客で開催されるが、学校観戦プログラムは、保護者…
警護がつく中、東京・銀座を歩くIOCのバッハ会長(中央)=東京都中央区で2021年8月9日午後4時6分(読者提供) 東京オリンピック閉幕翌日の9日に、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が東京・銀座の街を散策したことについて、加藤勝信官房長官は10日の記者会見で、政府として問題視しない考えを示した。 加藤氏は、新型コロナウイルス対策について「大会関係者は入国後14日間は行動範囲が限定され、公共交通機関の不使用などがプレーブック(規則集)で定められている。一方、入国後15日を経過した者は適用を受けない…
平和記念式典であいさつする菅義偉首相=広島市中区の平和記念公園で2021年8月6日午前8時31分、猪飼健史撮影 菅義偉首相は6日、「原爆の日」を迎えた広島市中区の平和記念公園であった平和記念式典のあいさつで「核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くします」などと誓う部分を読み飛ばした。その結果、本来予定していた「核兵器の非人道性」「唯一の戦争被爆国」などのキーワードが現地での読み上げから欠落した。 首相はあいさつで「私の総理就任から間もなく開催された国連総会の場で『ヒロシマ、ナガサキが繰り返されてはならない。この決意を胸に、日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない……』」と読み上げた後、国連で発言した誓いの…
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