2021年春から、大学入試センター試験にかわる大学入学共通テストが実施されます。同テストの英語で、既存の民間の資格・検定試験を利用することに、高校や大学などの当事者に懸念や不安が広がっています。 不安が解消されていない 全国高校長協会は7月25日、文部科学省に対し「公平、公正に対する不信が払しょくされていない」など六つの不安項目を挙げ、解消を求めました。実施を見送るべきだとの声が相当数あるといいます。「朝日」と河合塾の共同調査(昨年7月)では、回答した691大学の入試担当者の46%が「問題がある」と回答しました。また、国立大学の4割(35校)は、公平性への懸念などから合否判定には使わないと決めています。 民間試験の利用とは、英検、GTEC、TOEFLなど七つの民間事業者が行う資格・検定試験のいずれかを2回受験し、その成績を各大学に提供する仕組みです。英語の4技能(読む・聞く・話す・書く)を