平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、地震とそれに続く津波により東京電力福島第一原子力発電所に大きなダメージを与え、いまなお広い範囲にわたる放射線の影響が懸念されているところです。このような中、地域に根ざす国立大学として客観的な調査の上、正確な情報を提供していくことは非常に重要な使命であると考えています。放射線は目に見えないため、さまざまな機器を用いてデータを集め、また解析していく必要があります。また福島県という広くて環境も多様な県土において調査を進めるためには、単なる放射線計測の知識だけでは不十分であり、生態や地質などのフィールドワーク系の経験も欠かすことができません。福島大学共生システム理工学類では原子力発電所の事故の後、福島という地に生活する同じ県民としてそれぞれの専門性を活かしながら地域に貢献したいという有志の教員が集まり、放射線計測プロジェクトを行うチームを立ち上げまし