【ソウル=中野晃】韓国政府は5日、革新系の少数野党・統合進歩党の「政党解散」を求めて憲法裁判所に審判を請求した。同党の活動が「北韓(北朝鮮)の対南革命戦略に沿っている」などと指摘し、存在が違憲だと判断した。特定政党の解党を政府が迫るのは韓国で初めて。かつての軍政下でもなかった事態に野党勢力は反発している。 情報機関・国家情報院と検察は9月、体制の転覆を企てたとして同党の李石基(イソクキ)議員を「内乱陰謀罪」などで逮捕、起訴した。脱北者団体などが解散を政府に請願。保守系の与党セヌリ党も解散を求めていた。