稲作の常識が変わる? 「水田に苗」じゃなくて「乾田に種もみ直播き」――低コスト、低労力の実力は? 超早場米産地・種子島で初収穫 鹿児島県中種子町の種子島農業公社は今年、乾いた田んぼに種もみを播(ま)く「乾田直播(ちょくは)」によるコメの試験栽培に取り組んでいる。8月に初めて収穫した超早場米コシヒカリは、歩留まりは低かったものの、外観、味ともに上々の出来。生産現場で、農家の高齢化や人手不足、耕作放棄地が課題となる中、手間を省ける直(じか)播き農法に期待を寄せる。 同公社によると、2月下旬に同町野間のほ場27アールで、乾いた土を耕して種もみ約10キロを散布。農機で土を適度に締めて固める「鎮圧」後、5月に水を1回張って自然に蒸発させ、6月下旬~7月下旬は水を張った状態にした。稲は順調に生育し、8月4日収穫した。 農産物検査員による等級検査では、水分含有率は15.5%で外観もよく1等米の基準をクリ
